２、３週間ほど続いている私の煩悶は、先日
「えっ、知らないんですか？」
木村みのるから聞いたある俳優の話に端を発する。
こちらからの続き
「かなり有名ですよ」
一瞬目を丸くして、驚いた風な、ちょっと優越感を感じた風な笑顔を浮かべるのだから
『お前の中でだろ』
そう言いたかったが、話が長くなるので我慢して先を促すと、どうやらその俳優は食道と下咽頭のガンで先日、亡くなったらしい。
ふむ。
人の死は、誰のものだろうと、何かしら言葉を超えてしまうものである。
「ああ、何とも」
そういう木村にとってもやはり、言葉というものの軽さがやるせなく思えたのだろう。さらには、特別な思いもあったのだという。
誰にともなく
「お世話に」
ヘルメットのツバに手をかけるような素振りで
「なりました」
少し頭を下げるあの挨拶のような格好は、あれは、現在大爆発中の大谷翔平に触発されたのに違いない。
2021年、7月11日追加で入荷しました！
SEIKO PROSPEX
セイコー プロスペックス
SBDX047
1970 メカニカルダイバーズ現代デザイン
３００，０００円＋税
主なスペック
- ケース＆ストラップ材質：ステンレス
- ガラス材質：サファイア
- ケースサイズ：44 X 49.3mm
- 厚さ：13mm
- 重さ：185.0ｇ
- 駆動方式：自動巻き（8L35）
- 200m潜水用防水
先日発売されたばかりの植村直己生誕80周年記念限定SBDX045
これはキレイだって
と同日に発売されたSBDX047とはどのような商品か。
限定SBDX045との違いその1は
- カラーリング
こちらSBDX047は、ベゼルのセラミックがブラックで引き締まっています。
植村直己氏の愛した山嶺の険しい山肌を表現したパターンは、また不思議な質感です。
チャコールグレーの色合いが落ち着いた雰囲気を醸し出しています。
セイコーダイバーズファンが憧憬してやまない1970ダイバーズの、高額ラインにやっと、ブレスモデルが登場したのです。
なかなか、格好いいブレスレットです。
SBDX047と限定モデルの違い、その２。
- 交換用のシリコン製ストラップが付属しているかどうか
交換用ストラップは嬉しいですが、まあ、自分で合ったものを買うこともできますし、革バンドなんかでも、オシャレだと思います。
とにかく、専用ブレスレットがあるというのは非常に嬉しい！
ガシッとした雰囲気の、まさに道具的な存在感が楽しい。
気付きました？
植村直己限定SBDX045のエントリーでも確認しましたが、サイドの全面と裏面のエッジには溝が入れてあります。
何のことかわかりにくければ、一番下の動画を見れば、無言ですけど、多少、何が言いたいかおわかりいただけるかも。
ほしいわ〜いいわ〜。
リューズを衝撃から守るための機能が、このようにアシンメトリックな美しさとして受容される、まさのその時、我々はその創造物、クリエイションに「機能美」を見出す
こういうのも機能美ではあるまいか。
裏蓋周辺をこんなにキレイに仕上げるって、時計に高額アクセサリーとしての面もあるからではないでしょうか。
ちなみに、ロレックスの裏側はこんなに造形が凝っていなくて、トルンとしてますけどまあ、あれはあれで、あれなのかな。
植村直己モデルと通常モデルのこちらSBDX047の違いその4
* 価格差、税別20,000円
ということになるわけですがどうですか、お客様。もうどちらか、お決めになられました？
どちらか一方を選ばせることで動機を高めて購入に結びつけるというセールスの手練手管がありますが、今、私めの目指す究極の接客がこちら
何も語らない。語りたくないだけっていう
1970セイコーダイバーズ復刻モデルの2020年モデルであるSBDX031の
懐かしいエントリー。どちらもいいですねえ
3時位置から4時30分くらいに移動した日付も奥ゆかしくてまた良しっ。
あああ、かなり物欲をそそるSBDX047が以前、あの映画で装用されていた様子を見れば
やってくる夏にゴロンと寝そべったり、はしゃいだり、ああ、SBDX047で夏をエンジョイしたい！
よければ、こちらもどうぞ
SEIKO PROSPEX
セイコー プロスペックス
SBDX047
1970 メカニカルダイバーズ現代デザイン
３００，０００円＋税
2022年第一弾の超絶プロスペックス限定がこちら！
ダイビングにSBDX047は、もったいなくて使えないという方、こちらはソーラー
SBDX047には勝てないものの、このフィールドマスターはコスパサイコー
衷心から哀悼を表す間抜け面に誘われて吹き出しそうになるのを我慢する。
私にとってその俳優の死が、特別な思いや記憶につながるものではないとしても、言葉を超えた出来事への悼みに、私たちは口をつぐまなければならないはずだ。
幾分、殊勝な気持ちになろうかというタイミングで
「R.I.P」
追い討ちをかけるように唇を突き出して締めくくる木村の顔面にお見舞いするコークスクリューパンチを左にするか右にするか。逡巡するその刹那、私の脳裏に一閃、衝撃が走った。
記憶が混乱する。巻き上がる。渦巻く。
俳優。男優。食道ガン。下咽頭ガン。成功＼(^ω^)／セイコー、サイコー！
脳内を走る衝撃に突き動かされた私は、目の前の男のクサい息吹というか木村一人で発生させている人いきれをくぐるようにして避けてデスクのPCに向かい叩く。
「ッターン！」
35tpm(ッターン・パー・ミニット)
40tmpはなかなか、越えられない壁らしい
を優に越えていただろうそのスピードで、脳内の記憶をまさぐるように探り出し、貪るように調べ尽くした結果、PC画面に表示されたのが以下のサイトである。
この記事によれば
接触感染性のヒトパピローマウイルス(Human papillomavirus：HPV)はガン抑制遺伝子を分解することにより発ガンに寄与します。HPVが子宮頸癌(しきゅうけいがん)の原因になることは比較的広く知られているかもしれませんが、口腔癌(こうくうがん)や舌癌(ぜつがん)などにも関与することや、手や口による性行為でも感染するということはあまり知られていないようです。
GIGAZINE
ということのようだ。
かの怪優の死因が食道と下咽頭のガンだったという木村の話と馬鹿面に対する破壊衝動が引き金となり、上記の記事それも何と12年前の記憶が呼び戻されたのである。
なぜ、 殊更ペロペロ好きではない私が、当記事を覚えていたか。
それは全くわからない。
この記事を読んで以来
「ペロペロペロ・・・・・・うっガクッ」
というようなことになりたくないと深層心理の恐怖心が警鐘を鳴らし続けていたのかも知れない。
ただ、こんな私がこのエントリーを書くにつけ、悩んだ理由は自明であろう。
人の死に関する事柄であるし、彼の食道ガンや下咽頭ガンの原因を知る由もないから、直接、結びつけて発言することはできない。また、12年前の医学的な話が現在も、同様に信頼性があるのかどうかも知らない。
そんなこんな、考え始めたら、ちょっと躊躇してしまい煩悶し、眠れぬ夜に流れる涙が枕をよごしもした数週間ではあったが、下らないいつもの話より多少は何らかの役に立ちそうではないかと、意を決したわけであるがいかがだろう。
ここにもほら
「ちょっとあれなんで、URLをコピーして送ってもらえませんか？」
心配そうな顔で訴えるごくごく一般の市井の人もいらっしゃるのだから
『君は大丈夫だろ、ふつーに』
そんなことは、まあわからないのだから。