老【G-SHOCK DW-6900RL-1JF】紳士

G-SHOCK
6900シリーズ
DW-6900RL-1JF
JPY 14,300円
主なスペック：Specifications
＋ケース＆ストラップ材質：バイオマス樹脂・ステンレス
＋Case & Strap Material：Biomass Resin / Stainless Steel
＋ガラス材質：無機
＋Glass Material：Mineral
＋ケースサイズ：53.2 x 50mm：Case Size
＋厚さ：18.7mm：Thickness
＋重さ：67g：Weight
＋駆動方式：電池
＋Movement：Battery
＋20気圧防水：20bar
＋発売日：2024年12月13日
＋Released：December, 2024

ひと目でそれと認識できるG-SHOCKの顔である「5600シリーズ」
と同様

G-SHOCKのもう一つの顔として、こちらもパッと見、知らない人はいないのではないでしょうか。

液晶下の、Ｇマークのライトボタンと

時刻表示上の3つ目が特徴の
「6900シリーズ」

の初代G-SHOCK復刻
「カラーモデル」
モデルが登場しました。

復刻カラーとは何か。

G-SHOCKのブランドカラーである
・赤
・青
・黄
の3色がそれぞれ

挑戦し続ける
「情熱」
の赤

「20気圧防水」
以上の
「高い防水性」
を表す青、そして

ショックレジスタンス、すなわち
「耐衝撃性」
を意味する黄色を

文字盤にあしらった初代G-SHOCKの、忠実なカラーリングを再現することにより、現在でもそのこだわりが脈々と

スピリットとして受け継がれるというG-SHOCKの新たなる挑戦、不退転の志を指し示したモデルだということができるだろう。
そうだ。
この私の隣に座った老紳士が今

こうして
『海鮮やわらか屋』
のメニューを人差し指で指し示しているその姿。
その自信に満ちた指し示し具合に幾分、とまどいながら、大将の岩木氏は問うだろう。
「へっ？　生ですか」
と。
ちなみに
『海鮮やわらか屋』
は、8席のカウンターのみという、こじんまりとした居酒屋で、岩木氏ひとりで切り盛りしている。
「バイトは当てになりません」
いつか

コロナ開けの忙しさのあまり
「もう予約で一杯です！！！」
私一人しかいないお店の暖簾をくぐった客をことごとく、割と力強い勢いで断っている様子に、夏休みの宿題が終わらない子どもの、破れかぶれな心象を感じ
「また、バイトを雇ったらどうです？」
そう尋ねると
「お金はいいんです」

いつもの、優しい彼の顔が戻っている。
が、私は岩木氏が、バイトを雇いながらも、予約電話の対応から給仕、席の後片付けまでして、バイトはただ、注文を聞くだけという自動販売機のような仕事しかさせられないことを知っている。
「そうですよね」
おまけに、岩木の
「やわらか屋」
へのこだわりは強く、とにかく柔らかいものだけを提供したい。
刺し身。
硬い硬い。
揚がったばかりの魚など固くって

とてもご提供できる代物ではない。
「腐る前が一番、美味いのです」
だから、鮮魚を熟成させるという。
惜しい。
私は思うのだ。
そんなこだわりのため、仕込みに時間がかかり、結果、時間に追われ、実際の営業で余裕のある接客ができないのではないか。
「仕込みが一番、大切なのです」
営業時間中も、仕込みのことが頭から離れないらしい。
「客なんて、どうでもいい」
客が引けて、私と大将だけになったとき、ふと漏らした言葉に

狂気を感じたこともあった。
もったいない。
どうにかしたい。
「お金なんてどうでもいい」
とは言え、それは本心ではなかろう。いや、本心と少しばかりの乖離があるのではないか。
いいものを出したい。
ただ、提供しただけの対価はもらわなければならない。
彼の腕なら、十分な対価を得ることもできるはずだ。
だから、先日、私たちはしうブログ企画部として、こんな提案をしたのである。
「柔らかものにこだわりたい。究極の柔らかもの」
を提供したい。その気持はわかる。であれば

硬いものを突き詰めて、追求してみることも必要なのではないか。
歯ごたえにこだわる。
そう。

つづく）