同窓会【プロスペックス SBEC027】２０２５男篇

PROSPEX
プロスペックス
SPEEDTIMER
スピードタイマー
SBEC027
JPY 374,000円
主なスペック：Specifications
＋ケース＆ストラップ材質：ステンレス
＋Case & Strap Material：Stainless Steel
＋ガラス材質：サファイア
＋Glass Material：Sapphire
＋ケースサイズ：49.5 x 42.0mm：Case Size
＋厚さ：14.6mm：Thickness
＋バンド幅：20mm：distance btwn lugs
＋重さ：191.0g：Weight
＋駆動方式：自動巻
＋Movement：Automatic
＋精度：日差+25秒〜−15秒
＋継続時間：約45時間
＋10気圧防水：10bar
＋発売日：2025年9月5日
＋Released：September, 2025

プロスペックスの
「スピードタイマー」
の機械式ムーブメントを搭載したシリーズの新製品、当SBEC027の特徴はご覧の通り

クロノグラフ、すなわちアナログ式ストップウオッチ機能と

「簡易計算尺」
であるタキメーターをベゼルに採用して、今までのスピードタイマー

と比べると、ベゼルが引き締まって見え、なかなかいい感じに仕上がっているのではないでしょうか。
上掲、SBEC025と比べてみると

大きさもきゅっと引き締まったように見えるのですが、実はスペックは全く一緒。
ベゼル周辺のデザインが変わると

ここまで、見た感じが違うのかという印象です。
と同時に、なんか

既視感が感じられるので脳内を振り返ると

タグ・ホイヤーを代表するモータースポーツクロノグラフ
「カレラ」
とちょっと、ちょっとちょっと。
ただ、価格が大幅に違います。

当SBEC025は30万円中頃に大して、現在、上掲のカレラは１００万円弱。

こうしたスポーティなモデルを手に入れたい２０代から３０代の若者にとって、いかがだろう。

百万円は割と背伸びをしなければならないのかも知れない。
ボクは、そこまでは無理。
いや、無理はしない。
仕事にも慣れ

３０を超えて３年。ようやく大きなプロジェクトを任されるようになり、迎えた夏のボーナスも大幅、増額。
頑張った甲斐があった。
色々なことがあった。
飲み会の２次会で御局ＢＢＡに言い寄られ

ゲロを吐いてぶっかけたら、次の日からチーズもんじゃ
「チーモン」
と給湯室で陰口を叩かれ、あることないことオツボネに触れ回られて
「あいつは、昼休憩の間、履き替えた女子のパンプスの匂いを嗅いでいる」
「私のコーヒーにシナモンパウダーと偽ってフケを入れていた」
などと、そうしたことは大体において本当のことだから

御局の過度な攻撃が、弱いものイジメのように隠れ蓑になってごまかすことができている。
あああ、ラッキー。
ついている。
そんなときに出会ったプロスペックスのタキメータークロノグラフ、SBEC027に一目惚れし、田舎では必須の車以外、初めて高価な私物

自分へのご褒美として購入した当SBEC027を装用して高校卒業後、１５年ぶりの同窓会で会ったみんな。
いや。

みんななんか、どうでもいい。
会いたかったのはひとり。
そう。
山田。
そして、久しぶりの邂逅で見た彼女は

昔のように男勝りな感じだった。
そして、素敵だった。
「やぁ、シウ元気？」
最初は感じていた距離感も

ざっくばらんな彼女の挨拶で一気に縮まった。
「あの、」
１５年の年月。
長い年月が、彼女に華を添えていた。
男性的な振る舞い、いや、ボーイッシュでありながら青春の、清廉な羞恥の心を持った彼女に、長の年月が大人の魅力をそっと添えているのに気付き、心震えた。
それは、例えば

満員電車内で間近に見ざるを得ない女性の、剃り残しの産毛のようで。
あるいは、それは、寝不足で目頭に付着したままの目やにに気付き、拭った指をおいおい、どこにやるんだい。
ウヤムヤっとどこかに紛らわす大人仕草のようで。
「山田、後ろ後ろ！」
あああ、だらしない大人の魅力の真骨頂。

彼女がトイレットペーパーをパンツから出したまま、ひらりひらりと舞う姿。
勝ち気な女性の、悲哀ただようその姿。
周りの男性陣、いや、女性たちをも巻き込んだ涙の舞。
それはまるで国宝の、女形の演技を見るようだった。
いや、女形にあのような大人の女の、ありのままの美を表現することはよもや出来まい。

これだ。
これこそが、真の女性の美。
１５年ぶりの山田の姿に、羞恥と戯れる女性の美しさを再発見したボクは、彼女に気づかれないように、そっともらったトイレットペーパーをこうして今、

いつか、２次会へつづく）