BREITLING AEROSPACE
ブライトリング エアロスペース
主なスペック
- ケース&ストラップ材質:ステンレス
- ガラス材質:サファイア
- 駆動方式:クオーツ
- 100m防水
- 発売日:昔
こちらは、現在、販売されているブライトリングではありませんが、いかがでしょう、ご存じの方は、なかなかのブライトリング愛好家ではないでしょうか。
ブライトリングで、現在、実際に販売されているのがこちら
エボリューションの「エヴォ」ということで、上記のような姿に進化したのですが、その前は
プロフェッショナルなラインとしては、こちらの40mmというサイズ感が扱いやすったのです。
ん、待てよ。
上記、画像をよ〜く御覧ください。
ベゼル周りやチタン製ブレスレット、12,3,6,9時位置にあるイエローゴールドのビコロなど、結構傷だらけです。
また、針もサビが出て、蓄光が剥げているのも見て取れます。
見違えるように、生まれ変わったのです!
こちらはお客様の修理品ブライトリングの「ビフォー・アフター」なのでした。
お客様なのはお客様なのですが、私の高校の時からの友人(以下、友人K)でもあり、腐れ縁。
どんな関係か辿れないほどに、腐れたように見える縁ではありますが、何かと言うと当社をご利用してくれて、利用し始めると続けざまに訪れて、ワイワイと賑やかに楽しいのですが
(おいおい、何かちょっと、買いすぎじゃあないだろうか)
という余計な心配の気を使って、売る側のこちらが
「また、今度」
などと諌めると、実は、この氵男は、私の兄とも通じており、私に無下にされると、兄のところに赴き
「ありがとうございます。お兄様から買わせていただきました♡」
などと変な報告を寄こして、そのように大体、満足すると、それ以来、2、3年は訪れなくなる。
そんな繰り返しのご縁の彼が、1997年に購入したのがこちらのエアロスペースなのでした。
見違えるように、輝きを取り戻しました。
修理前のくたびれたベゼルや、ケースのヘタレが、キリッと復活しているのが凄い。
傷だらけだったブレスも、このようにヘアラインの仕上げをし直されています。
「デジタルの表示は正常なものの、アナログ針が動かなくなった」
ということで、修理をすることになったのですが、出てきた見積もりが
- ムーブメント交換
- 針交換
- 裏蓋交換
完了3ヶ月で、金額も大台10万円を超えたわけですが、友人Kが
「するっきゃないっしょ」
と返事をするのは、聞かなくてもわかっておりました。
そのモデルの裏蓋がもう無くなってしまっているため、別のエアロスペースの裏蓋を加工して合わせた、とのこと。
イエローゴールドのビコロを擁したエアロスペースは当時
『ブロークン・アロー』
という映画で、悪役を演じた
「ジョン・トラボルタが使用している大変、貴重なモデルです」
というセールストークに打ちのめされた友人Kが
「お兄様から買わせていただきました」
とのこと。
何という素晴らしいお客様でしょう。
傷が付きやすく、彼に言わせればボロボロだったというバックルも、このようにシャキッとなって帰ってきました。
ロゴも昔っぽくっていいですねえ。
遅くなりましたが、エアロスペースをご存じない方に改めて説明すると、この時計の操作部にはボタンがなく、リューズのみを使って、各種操作をするのが特徴です。
このリューズのみをクルクルと回すことによって
- アラーム
- ストップウオッチ
- ワールドタイム
などの複数機能を選択し、押すことで実行できるのも当時は画期的でしたが、加えて
「REPETITON MINUTES」
すなわち
「ミニッツリピーター」
という機能によって、リューズを押すと、電子音の打つ回数で今何時かを告げてくれるのだから
「一瞬も目を離せないパイロットにとって必要な、まさに特殊機能なのです、はい」
という、今考えるとちょっと、アタオカなセールストークで、ドシドシ販売したのを思い出します。
25年前の時計を修理するという、ブライトリングの姿勢。直すからには、ここまで、しっかりと直すという彼らの職人気質。
それに対する対価を支払うことを選び、戻ってきたこの時計、四半世紀のおのれの歴史が結びついた時計に歓声を上げ、そして、まだまだ、使い続けるユーザー。
素晴らしい話である。
ホニャララジーズ、かっこしょう。
難しい英語はいらねんだわ。
ものを大切にするということ。
ことほどに、単純な話でありました。
動画も、どうぞ御覧ください。
こちらは、当社社員の所有物。コロナで商品が全く入荷しない時期のエントリー
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