蜘蛛【グランドセイコー SBGW285】の糸

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ガッ。

鈍い音がした。

「カ・イ・カ・ン♡」

木村の顔面に右膝がクリーンヒットするその時に

「爽快感」

を感じた。

という表現は二重表現で、変ではないだろうかという疑問を伴う目眩(めまい)が視界をぐにゃりと歪めて、私は脳天に激しい衝撃を感じた。

いや、感じている自分に気づき膝を着き、手を着いた地面が目の前まで、迫り来ている。

私の膝はどこに行った?

瞬時、そんな疑問も襲っていたろうか。

私の左カンターをまともに受け、膝を着く木村の顔面に放たれた右膝はどこに行くともなく空を切っていた。私が見失ったのは、おのれの右膝ではなく、右膝が狙った木村の顔面であった。

放たれた右膝を避けるべく、頭を前方に巻き込みながら、体全体を地に倒れ込みようにして前転をした木村は、その勢いで全体重を足の踵にのせ、私の頭部に向けて、浴びせ蹴りを放ったのだった。

右側頭部にヒットした踵の衝撃で

「ぐっへ」

アタチはうしきをいしなった。

いや。

・・・

ま、待て。

そう!

瞬時を体にずらして、意識を失うほどの衝撃をできることは避けたが、そうなることも木村はまさか、あれしていたのか。

以下のエントリーより続き

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GRAND SEIKO

グランドセイコー

SBGW285

「杪夏(びょうか)」

500,000円+税

主なスペック

  • ケース材質:ステンレス
  • ストラップ材質:クロコダイル
  • ガラス材質:サファイア
  • ケースサイズ:44.3 X 37.3mm
  • 厚さ:11.7mm
  • カン幅:19mm
  • 重さ:61.0g
  • 駆動方式:手巻き(9S64)
  • 日常生活用(3気圧)防水
  • 発売日:2022年4月22日
GRAND SEIKO  グランドセイコー  SBGW285  「杪夏(びょうか)」
SBGW285

グランドセイコーの手巻きモデルSBGWの新色「季春」

SBGW283
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と同時発売の

「杪夏(びょうか)」

夏から秋にかけて移ろう季節を表す、深い緑のカラーリングです。

深緑

落ち着いた雰囲気の緑色は、なかなか上手く画像で表すことが出来なかった感じ。

セイコーHPより

セイコーHPの画像ではCGライクなこのように表現されていますが

ドーム型

サファイアガラスがドーム型で、割と反射するので、ダイヤルの色を忠実に表現するのはなかなか、困難。

テキスタイル

表面の素材感は多少、わかるのでは。

こんな感じ。

ザラザラとした表面で、かなりシックなグリーンなのは確か。

ワニ革

ストラップも深緑。

しっとりと手触り良好な皮です。

凄いっ

これは何ですか。

いいですねえ、この静けさ。

手巻き

パワーリザーブ3日の手巻きは使い勝手良好です。

水や多量の汗には気をつけて、お手入れしたいところです。

11.7mm

手巻きなので薄型で

コンパクト

37.3mmのケース径はかなりコンパクト。

革バンドなので、重量も61gと軽いので、装用感が悪いわけがありません。

SBGW283

こちらと比べると、全く雰囲気が違います。

大人な雰囲気

浮かれない雰囲気ながら

ふと

光具合によって、遊び心の表情を見せるSBGW285を選ぶ氵男になりたい。

日本に生まれて良かった

そんな風に思わせてくれる自然が感じられるああああこちらは動画でも見て

動画だとまた、いいんですねえ、これが。

youtu.be

こちらのザ・シチズンのグリーンが凄い。和紙っす。

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「杪夏(びょうか)」

500,000円+税

ぜひお問い合わせください。

インターネットでのショッピングローンも可能です。

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木村が、詰める。

膝を着き朦朧とする私に木村はタックルをしかけ、仰向けにすると

「うわああああ死ぬうううう」

叫び声を上げる私の上に体重を乗せて、しがみつこうとするその足を解(ほど)き、気付くと、私の上半身には、木村がどっかりと体重を掛けてまたがっていた。

「うわああああやられたあああ、マウントだあああ」

しかし、木村はもう攻撃をしてこなかった。

「ううわああああ」

マウントから抜け出そうと身悶える私の上で泰然と、寂しげな

「うわあああ助けてくれええええ」

しかし、ギュッと絞られた悲しみの、最後の一滴に宿った慈しみ、慈愛の眼差しで見つめる木村は

「私はこの旅で、素晴らしい詩、素晴らしい事を見つけることが」

「ぎゃああああ、痛いいいいい」

「この度の旅で」

「このたびのたびいいいああああかっこしょおおおおお」

「ちょっ聞けよっ!」

止むとも止まぬ狂気の叫びに業を煮やして豹変して、私の口を塞ごうと右手を伸ばしたその瞬間、空いた木村の右脇に左手を差し込んでブリッジをするように、木村の上体を自分の頭上前方に浮かして、マウントを解くと、その勢いで

「うわああああ」

狂ったように何とかして木村の上体に乗りかかって

「勝負あり」

マウントを取り返した私の反撃は

「さあ、地獄だよ」

身じろぎ出来ない木村の両手を押さえつけたまま

「木村。今日の私の昼食は何だか」

それは、私の口からつるーッと一本

「わかるかよ?」

垂れて、木村の顔に到達するかと

「うううっ」

かなり柔軟性と粘度のある様子でつるーッと私の口の中に戻っていく。

「今日は特製にんにく拉麺に餃子、ニラレバチャーハンのスタミナ中華定食でございまあああす」

と言って、つるーッとまた、口から1本の唾を垂らしては

「うぅぅ」

戻し、たまに、ブラブラ〜と風に吹かれたりしながらもまた

「ふぅ」

戻しては垂らすを

「うぅぅ」

繰り返す。

そんなことを繰り返す気持ちが、お前にわかるのかよ。

「芥川龍之介の気持ちがわかるかよ、木村?」

(まだまだ続く

こちらに続きました。

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