共に新しい素質に覚醒し
「この世界にニュータイプはまだ、二人もいらぬ。まだだ」
すれ違う互いの角膜に、俯いて口元だけで笑う自分の姿を見い出したのか。
より続き
紅の豚プレザージュ、大反響です
しばらくは極めて静かな世の中で、極めて平穏に業務に携わりながらも
「フーフー、フーフー」
「ハアハア、ハアハア」
暇とスキを見ては己の訓練にいそしみ、5m先のデスクからも同様の呼吸音とともに腐(くさ)れた臭いが部屋中に充満するのを感じながらも、あまりの瘴気に他のスタッフが来なくなるから静かでいいやこりゃ、と静観する日々が続いて、さあ、緊急事態宣言も明けたところで、ZOOM接客プロジェクトの始動が打診されてきたわけであるが、そう、我々にとって、そのようなプロジェクトなどちっぽけなこと。なにせ新しい人類はZOOMの枠外、世界の先を見据えているのだ。しかもその真骨頂は我々のフリーな下半身にある。それがなければZOOMのその先にあるものを掴み取ることが出来たとしても、なんの意味があろう。況や何何をや!
木村は云った。
その気持ち、わかります?
ああ、私には大いにわかる、その気持ち。さすがに店頭で下半身丸出しZOOM接客を行う訳にはいかぬ、そんなZOOMに価値はなし。そういうことか、合点承知の助、このプロジェクトは中止・・・。
が、いや待て。その時、私の頭には一閃、いや、閃きを超えた、これこそがご神託なり、これだ! この閃きの消えぬ内に、一通、この一通を木村に届けねば。私のタイピングにターボがかかる。
ッ、ターンッ。
室内に響くエンター音は、私のこの一瞬の、魂の叫びでもあろう。
届け、届いてくれ。
『♫黒やぎさんたら読まずに食べた♫』
木村のPCからメールの着信音が響く。
『いつもお世話しております・・・』
私の提案はこうである。
SEIKO PROSPEX
セイコー プロスペックス
SBDY059 SBDY061
59,000円+税
主なスペック
ケース素材:ステンレススティール
ガラス素材:ハードレックス
駆動方式:自動巻き(手巻き付)
防水性:200m潜水用防水
ツナの缶詰を想起させるところから海外で Tuna Can という愛称で呼ばれているこのモデル、これぞセイコーダイバーというデザインです。
日本では外胴モデルと呼ばれており、本来のケースの外側にそれを保護する外側のケースがついている感じです。
SBDY059の色はミリタリーテイストで、ありですが、私はどちらかというとこちらSBDY061が好み。
横幅が43mmと最近発売されたプロスペックスのダイバーモデルと比べると大きめか。ただ、このツナ缶はこの大きさが特徴なのです。
ベゼルやその周辺ががっしりとしているため、ケース径自体は大きいが、文字盤はむしろ小さめ。抜けた感じになりません。
ダイバーズウオッチながら、ストリートっぽくていいですね。
往年の国産時計マニアから若い方まで、幅広くご装用いただけるのではないでしょうか?
キレイに筋目仕上げがしてありますね。この価格帯で、凄い!
かん足が短めなので、市販のブレスを装着できるか。微妙なところ。やってみないとわからないのですが、これはとりあえずシリコンバンドや革バンドで装用するのがいいか。
針などは、まあ、それなりではあります。
ブログを開始したばかりの時に投稿したエントリーが、セイコープロスペックスの外胴モデル、シャア・アズナブル限定でした。
「ザクとは違うのだよ、ザクとは」 SBDX029 400,000円+税 シャアザクの型式番号 MS-06Sの刻印がっ! SEIKO PROSPEX(プロスペックス) 1000m防水ダイバーモデルのレビューです。 その名も 機動...ザクなんですけど
ここら辺から、時計そっちのけのブログになる片鱗が伺えます。
こちらのエントリーのSBDX029は400,000円ではありますが、売れてしまいました。シリアルはなかなかのものですので、興味のある方ぜひ、上記エントリーにお立ち寄りください。
この画像は必要だっただろうか? 全体がわかればと思ったもの、全体の雰囲気はやっぱり店頭で御覧いただくのが一番です。
こちらの商品は限定ではありません。が、カジュアルで永く使える時計ですので、この夏、お早めにゲット!
SEIKO PROSPEX
セイコー プロスペックス
SBDY059 SBDY061
59,000円+税
『ZOOM接客プロジェクトの件は、私も、君と同じ力を有するものとして納得できるものではないが、これは社命、何とか成功させねばならない。しかもそれは、我々二人にかかっていると言えよう、そこで、私は次のように考えていることをお伝えしたい。
当社は補聴器の販売も行っており、そのための聴力検査用の部屋があることは知っているだろう。そこにZOOM専用PCなどの機材を設置しようと考えているのだ。
聡明な木村くんなら、この意味はわかるだろう。ZOOM接客の担当者は、あの防音の閉ざされた空間で業務を行うことになる。あの部屋に他の者が来ることは滅多にないことも、木村くんなら知っているはずだ。
先程までのやり取りで、君がこの業務を固辞しているようなので、残念ではあるが、私がこの任務を直接担当しようと思う。
ZOOM接客プロジェクトが軌道に乗るまで、しばらくの間、私はあの静かで落ち着いた部屋に1人詰めることになるが、今まで通り、指示などはPCメールで行うわけであり、特段の不都合はないはずである。もし何かあれば、FEEL FREE で相談してもらえればと思う。
しばらく1人っきりではあるが、今後の当社の展開を大きく左右するプロジェクなので思う存分、力を、あの力を発揮できればという思いで今は、逆に武者震いがしているところだよ。
そういうわけで、あとはよろしくお願い申し上げます』
静寂の内に「スーピースーピー」という間抜けな鼻息がしばらく聞こえた後、先程の私のそれよりも激しいタイプ音が数十秒鳴り響いたかと思ったら
『♫You’ve got a mail ♫』
電光石火、木村からの返信が届く。
『お世話になります。ここに何らかの行き違い、思い違いあるように思いますので、確認させていただきたいのですが、私は固辞をしているのではなく、何というか、それはむしろ逆です。この仕事、プロジェクトは、偉い方がする仕事ではなく、私のような役も何もないくだらない人間だからこそ、身を賭してできる一生に一度の仕事だと、そういうことを云いたかったのでして・・・』
そういうことだよ。
いつか木村もメールで書いていたではないか?
「お前がするなら、俺がする」
「どうぞどうぞ」
「ダチョウ倶楽部」
この気持ち【G-SHOCK GW-M5610-1JF】わかります? 木村みのるとの仕事上のやり取りは現在、全てメールで行われている旨は前回 https://siunakai.com/2020-06-02-172221/ お伝えした通りだが、そうすると案外、互いに心晴...
いつの世でも、人がやろうとし出すと、自分がしたくなる。そんな人間がおり、そんな者に限って、自分がやらなければならないことを疎かにしているバカチンが、この!
それは、気付けば自分かもしれないのだから、気をつけよう。
といわけで、しばらく、木村にはあの誰も来ない部屋で1人、WINDOWS VISTAのPCでも与えて、静かにしておいてもらおう。
一連の下らない物語に相応の、下らない結末ではあったが、この期間中に、木村がさらに沢尻エリカ並みの覚醒をするかもしれないから、そんなときは、渡部建の再起と同様に暖かく迎えて欲しい。
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